練習参加から契約・シーズン終了まで

練習参加から契約・シーズン終了まで

契約からシーズン終了までどうなる?

どんな形で練習に参加するんだろう?

契約ってどんなことをするの?

シーズン中は、お給料はどうなっているの?

実際に契約をして、プレーした人だけにしかわからないことです。

話を聞く選手
話を聞く選手

練習参加

来シーズンのチーム編成がされるのは、通常10月~11月頃。

練習参加の予約を取ることができれば、指定された時間・場所に行き、練習もしくは練習試合に参加します。

エージェントやサポートサービスを利用すれば、現地に同行してもらえたり、その場で案内をしてもらえます。

(エージェントによっては、現地に行かないケースもあります)

サポートが無い場合は、公共交通機関で現地まで、会話もスマホの翻訳サービスを使いながらでかなり大変です。

芝生とサッカーボール
芝生とサッカーボール
一度で決まれば超優秀選手

何度か練習に参加、または試合形式・練習試合に参加した上で、やっと契約をもらえるケースがほとんどです。

初回の練習参加時に、また次回も見たい・来て欲しい場合は、次回の練習への参加の話があります。

何度か練習に参加する場合も同様で、2回目にさらに次回の参加の予定の話がある、もしくはその時点で終わりということもあります。

興味がない・次回は呼ばれない場合は、練習参加中まったく声をかけてもらえない・徐々にフェードアウトされるといった状態になり、次回の話がありません。

スーツ姿の男性とサッカーボール
スーツ姿の男性とサッカーボール

クラブとの契約

クラブからの条件などの提示があれば、内容を確認して契約となります。

ただ契約書には当たり障りのない内容程度しかなく、給料などについても明記されていない場合がほとんどです。

怪我をした際の保険も、自分で入っておくように指示されています。

プロ・セミプロの厳しい現実ですが、要らないとなればすぐに契約解除になりますので、会社員のように保護されている面は一切ありません。

シュートを打つ選手
シュートを打つ選手

始動は1月初め頃

シーズン前に契約をもらえた場合は、チームとしての練習開始は1月始め頃から。

週末には他のチームとのシーズン前の練習試合もありますが、練習ですので、給料はもらえない・無給という形になります。

昨シーズン終了後、またその後のチーム編成で、11月から練習はしていますが、12月半ばには年末年始の休暇に入りますので、実質的な始動は1月です。

チーム練習

クラブ・チームによって違いますが、週3回程度のチーム練習があります。

仕事をしながら、または学校に行きながらプレーしている人も多く、1時間半・2時間程度、平日夜の練習になります。

クラブで練習している子供たちの練習が終わった頃、夜の7時頃からスタートになるケースが多いようです。

練習用のコーンと選手
練習用のコーンと選手

週末が試合日

シーズンが始まると、基本的には週末の土曜日か日曜日が試合日になります。

クラブによっては金曜日の夜、月曜日の夜になることもありますが、NPL(NPL1部)は金曜日か週末の夜、NPL2 / NPL3 / ステートリーグは週末の午後3時頃の試合がほとんどです。

試合会場までの移動は自分で

試合会場までは、自分で行かなければいけません。

試合前の練習やミーティングもありますので、集合時間は試合開始の1時間半ほど前。

対戦するクラブによっては、メルボルンの郊外にあって、車で2時間ほどかかるような場所もあります。

公共交通機関で行くには不便なところ、公共交通機関では行けないところや、車でもかなり時間がかかることがあります。

オーストラリアに来たばかりだと、事故を起こした時の英語での対処の難しさ、保険や駐車場など車の維持費の問題などもあります。

車は持たずに、チームメイトに一緒に同乗させてもらえるように頼んでみてください。

公共交通機関で試合会場までというのは、場所によっては無理がありすぎますし、選手は人の良い方が多いので、通り道なら間違いなく乗せて行ってくれるはずです。

試合終了後

試合が終わると、食事が用意されています。

ただオーストラリアなので、ピザやパイ・揚げ物・ソーセージなどが多く、あまり体を気遣ったものではありません。

給料はどうやってもらう?

基本的にはどのクラブも、「現金払い」です。

ほとんどのところが2週間に1回、2回分をまとめてという形で、現金を受け取ることになります。

他のセミプロのスポーツでも同様で、オーストラリアのセミプロの、暗黙の了解・業界の当たり前といったところです。

サッカーボールと選手の足
サッカーボールと選手の足

試合に出場しない場合はお金がもらえない、フル出場でなければ全額もらえない、試合結果によってボーナスがもらえたり等の契約もあります。

1試合(1週間あたり)で考えると、もらえる金額がとても多いように思われるかもしれませんが、チーム練習の時間はお金はもらえまえせんので、実質、試合だけでのお給料になります。

チームの練習開始は1月頃からですが、2月のシーズン開始までは本番の試合がないため、無給での練習・練習試合参加となります。

シーズンは2月~8月と約半年間だけであるため、残りの半年は試合が無い・給料もありません。

FFA Cup(オーストラリアカップ)

シーズンの試合と別に、ノックアウト方式のカップ戦があります。

2023年でオーストラリア全土の700を超えるチームが参加し、開始時は州内のチーム同士で対戦していきます。

途中で契約を解除された場合・別のクラブに移籍したい場合

改めて履歴書・プレー集を作って、別のクラブにアプローチして、契約をもらえるところを探すことになります。

NPLに関しては移籍期間が決まっているため、6月の移籍登録期間が来るまで、他のNPLチームに移籍することはできません。

ステートリーグに関しては、移籍期間がないため、ルール上はいつでも移籍することは可能です。

ロッカールームで話す選手
ロッカールームで話す選手

無事にシーズンが終了したら

基本的には、シーズンが終われば契約はそれまでですが、次のシーズンの契約を打診されることもあります。

良いプレーをした場合には、他のチームから声がかかることもあります。

今シーズンのチームに残りたくても、自分のチームがリーグ優勝をしたとしても、チームからの契約延長の話がなければ、実際にあった話で厳しい現実ながら、契約はそこで終わりです。

新しいクラブ探しとビザ問題

さらに上のリーグへ、さらに良い条件のクラブへ移籍を考える場合は、履歴書やプレー集を作って、移籍できるクラブを探します。

移籍には、自分自身の実力が左右するのはもちろんですが、クラブが求めるポジションが空いているのかといった運も大きな要素になります。

もう1年オーストラリアでプレーしたいと思ったら、ビザの問題があるため、オーストラリアに滞在できる期間・方法に大きな制限があります。

どうしたいのかは、とにかく早めに考えておく必要があります。

ビザの申請書類
ビザの申請書類

ビザ延長の選択肢

次のシーズンも残ると決めた場合に、問題になるのがビザで、次のシーズン終了まで滞在できる「ビザ」が必要になります。

選択肢としては、ワーキングホリデービザの延長もしくは学生ビザです。

ただ学生ビザを選択した場合、もし今シーズンすでに語学学校に通っていた場合は、またさらに長期で語学学校に通うとなると、モチベーションやお金の面でもったいないところもあります。

のちのち永住などを考える可能性が少しでもあるなら、永住権対策に強い資格の取得ができるTAFE(専門学校)などを選ぶのも手です。

学生ビザを選んだ場合、学費も結構高いので、事前にある程度計算しておく必要はあります。

ワーキングホリデービザの延長を目指す

対象となる仕事、特に農場などのファーム・フルーツピッキングという名前で知られている仕事をすることで、ワーキングホリデービザの2回目・3回目を取得することができます。

良く聞く「セカンド」という言葉は、このワーキングホリデービザの延長・2回目の取得のことです。

オーストラリアでのサッカーを2年目以降も続けたい場合、もしくはそうなったことを考えて、事前にセカンドビザのことも早めに考えておくことは必須。

その理由は、サッカーをしながらだと、日程的にビザ延長の条件を満たすことができない可能性が高いためです。

シーズン終了すぐにファームに出たとしても、ファームに滞在する日数=実際の働ける日数ではありませんので、セカンドビザの取得に必要な労働日数に足りない可能性もあります。

確実性を考えると、シーズン中に近場のファームでも日数を稼いでおく、チームに了解をもらえるようであれば、シーズン開始前までに少し日数を稼ぐ、日数が足りるように早めにシーズンを切り上げて日数を確保するということになります。

フルーツピッキング
フルーツピッキング

フルーツピッキングの最盛期は春から秋までで、冬場は仕事の数自体も減ります。

メルボルン近郊のファームで働くのであれば、1時間・2時間もあればメルボルンに戻れますが、11月頃からいちごの収穫が始まり、りんごの収穫が4月頃までです。

常に温かいMilduraというエリアがフルーツピッキングでは有名な場所ですが、ビクトリア州の北端・ニューサウスウェールズ州との境で、メルボルンからは7時間ほどかかりますので、行ったら行ったっきりということになります。

2年目以降も残るということであれば、早めに予定を立てることが重要です。

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オーストラリアのメルボルンで

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