メルボルンでサッカーの4級審判になろう

メルボルンでサッカーの4級審判になろう

サッカーの審判員をしてみませんか?

日本で審判をしていた方、サッカー経験者なら、ぜひ審判員にも挑戦してみてください。

メルボルンで、サッカーの4級審判資格を取ること自体はとても簡単です。

ここメルボルンでは、サッカーの審判員がまったく足りていません。

子供やコミュニティの試合でも、多い時だと毎週300試合以上に審判員が来ないという事態になっています。

特にコロナウイルスの都市封鎖後はひどく、その時に審判員を辞めてしまった方が続出。

プレーをする選手・チーム数自体は増えて、慢性的に審判員不足になっています。

選手にレッドカードを出す主審
選手にレッドカードを出す主審

審判をするとお金がもらえます

サッカーの審判員になると、審判をすると試合ごとに給料(現金払い)をもらえます。

試合ごとの金額は担当する試合の年齢別カテゴリー、主審・副審で変わり、毎年新しい金額が発表されますので、「Football Victoria Referee Fees」で検索してみてください。

さらに上の試合・資格を目指すと、その日の同じピッチで、主審・副審・第4審判と交代で複数の試合を行うため、かなりの収入になります。

パソコンを操作する選手
パソコンを操作する選手

どうやって4級審判員になるの?

毎年少しづつシステムは変わりますので要チェックですが、基本的にはほとんどがオンライン・インターネット講習で済みます。

FIFAの教本に則った動画を見る・ルールを読む形の講習で、それに対応した小テストを正解するまで繰り返していきます。

小テストといっても、サッカーのルール、審判をする上でのルールなので、知っている人にとっては常識問題ばかり。

何度間違えても大丈夫、時間制限もないので、自分のペースで進めることができます。

しかも小テストは簡単な選択式、並べ替えればいつかは正解する程度で、翻訳ツールでもなんでも使い放題です。

慣れてしまえば、あとはどれだけ時間がかかるかだけ。

問題が英語なので、その点が手間取るだけだと思います。

実地講習

オンラインでの講習が終わったら、次は1度きりの実地講習。

希望の会場に行くと、審判のユニフォーム・競技規則の本・線審の旗・笛・イエロー/レッドカードなど、必要なものが一式支給されます。

その場でユニフォームに着替えると、あとは屋外で簡単な講習のみ。

特にきっちりとした講習があるわけでもなく、笛の吹き方・立ち位置・走り方・旗の揚げ方などを実際にやってみて、審判をする時の心得などを聞いて、30分~1時間ほどで終了します。

それが終わったら、もうそれでFootball Victoriaの公式4級審判です。

面白いことに、もらうユニフォームなどが身分証明替わりで、見せるための証明書やバッジなどはありません。

審判になるために支払う費用は、審判用のユニフォーム(Tシャツ・短パン・靴下)など一式をもらえるので、実質無料のようなものです。

審判のユニフォーム2種類と旗
審判のユニフォーム2種類と旗

審判の申し込みはオンラインで

このビクトリア州の審判になるには、Football Victoriaのホームページからオンラインで申請。

申し込み費用もこの時に支払います。

あとは進める方法などがメールで案内されてきます。

申し込みはこちらのページから。

https://www.footballvictoria.com.au/resources/referees/become-a-referee

アドレスが変わっている場合は、「Football Victoria Become a referee」で検索してください。

初回の審判時は講師の評価有り

初回の審判をする時だけ、講習をしてくれた担当者を通して予約をします。

(2021年当時ですので変わっているかもしれません)

予約をすると審判の教官が担当試合に来て、遠巻きに審判を見ています。

そして試合が終わると、審判の講師が採点・アドバイスをしてくれます。

審判の採点表
審判の採点表

毎週の試合の予約

審判用の予約システムに登録をすると、毎週火曜日に自動的に、審判をする試合が振り分けられてきます。

通常、住んでいるエリアから近い(自分が選択したエリア)の2~3試合が振り分けられてきますので、システムで受ける・受けないを選択して回答する形になります。

ただこのシステムも、自分の都合「何曜日の午前・午後の試合を受けられる」といった予定を、あらかじめカレンダーに入れておかないと、まったく予約を入れてくれません。

初めてシステムを利用する場合は、まず最初に自分の希望するエリア・予定をカレンダーに入力することを忘れないようにしてください。

審判用の予約システム
審判用の予約システム

審判不在の試合には希望を出せる

火曜日の試合の振り分け以外に、木曜日の夕方に、審判がいない試合の予定表がメールで送られてきます。

もし予約した以外にも審判をしたい、または予約が無い・時間が空いている場合は、この審判不在の試合を選んで、希望を出すことができます。

金曜日の朝までが希望を出す期限で、希望の試合に審判として入れてもらえると、金曜日のお昼頃にシステムからメールが送られてくるので、審判を受ける・受けないの回答をする形になります。

審判がいない試合の一覧表

この週はビクトリア州の約400試合で審判不在

審判がいない試合の一覧表

この週はビクトリア州の約400試合で審判不在

順を追って慣れていく

審判になったばかりの時は、予約システムから、U12など小さな子供の試合の審判スケジュールが組まれます。

そのあとで徐々に年齢が上の子供の試合や、コミュニティレベルの副審(線審)を任されていきます。

慣れてくれば、システムに振り分けられた試合を受けずに、審判不在の試合から、自分の好きなエリア・年代を選んで希望を出すほうが良いときもあります。

審判になるとこれがお得

審判員用の特別入場無料カード・シーズンパス(Referee Season Pass)をもらえます。

このカードがあると、Football Victoria主催の試合なら、どこでも無料で入ることができます。

NPL・ステートリーグ・NPL選抜試合など、入場料は有料ですが、それらがすべて無料になります。

試合を観戦したい場合は、会場の入り口でシーズンパスを提示してください。

(Aリーグの試合には使えません)

審判用シーズンパス
審判用シーズンパス

別途用意の必要なもの

基本的には、ユニフォームから笛や旗など、必要なものは一式すべてもらえます。

ただ「黒い靴」「ストップウォッチ(腕時計)」は自前で用意が必要になります。

サッカーシーズンは秋から冬にかけてで、メルボルンの冬は雨も多く乾きにくいので、土のグラウンドはとても滑りやすくなっています。

黒の運動靴でも良いということですが、スタッド付きのスパイクをお勧めします。

「審判、残り時間は?」と聞かれることも多いので、経過時間と残り時間、ボタンの押し忘れなどもありますので、ストップウォッチ(腕時計)も左右の腕に1つづつ、2つあったほうが無難です。

あったほうが良いもの

初年度は支給されるグリーンユニフォームですが、もし翌年も続けることを決めている場合は、資格を取ってすぐにでも、黒のユニフォームも注文しておくことをお勧めします。

担当する試合の選手のユニフォームが緑色だった場合は、同じ色になるため、別の色に着替える必要があります。

ボールの空気入れ、空気圧を測るもの、プラスチックの結束(ゴールネットの補修用)は、あったほうが便利です。

4級審判で空気圧を測ることはほとんどないと思いますが、押してわかるほどマッチボールに空気が入っていないことはよくありますし、誰も空気入れを持っていないこともよくあります。

ゴールのネットに穴が開いている、ちゃんと閉じていないこともよくあるので、プラスチックの結束も役立ちます。

次年度からの審判のユニフォームは自費

審判のユニフォームは、審判1年目は1年目とわかる初心者カラー「緑色」です。

2年目以降は、違う色(黒や黄色等)を選ぶことができますが、Football Victoria指定の審判用のホームページから自費で注文する形になります。

長袖のユニフォームも同様で、すべて自費での購入になります。

シーズン終了後に審判資格を更新

次のシーズンが始まるまでに、更新のメールが送られてきます。

費用を支払うと更新され、次年度の集会への案内が届きます。

これは参加しても参加しなくても構いません。

シーズンパスが欲しい場合は、参加するか、Football Victoriaの事務所へ取りに行く形になります。

英語は必要?

流ちょうな英語で普通にしゃべれる必要はないかもしれませんが、ある程度、理解してもらえる程度にしゃべれる必要はあります。

ジェスチャーや笛でなんとかなりますが、カードが出るような事態や、試合が荒れると、どうしても言葉も必要になってきます。

給料は良い?

子供の審判をしている分には、お金は決して良いとは言えません。

試合会場までの移動時間、また帰る時間と距離、試合開始前に到着しておくことも考えると、あまり割の良いお金ではないかもしれません。

選手や見ている親・観客からのクレームやヤジ、試合が荒れてしまったときなど、お金には見合わないと思うことが良くあります。

大人の試合でも、コミュニティレベルでクラブ関係者がいない・観客が少ない試合など、カードを乱発・観客を退場にするほどの荒れ試合になることもあります。

公式以外の審判の仕事ももらえる

どこも審判員不足が顕著で、審判をしていると、次の試合の審判がいないから「次の試合もどう?」と声をかけてもらえることも良くあります。

電話番号を渡しておくと、急に知らない番号から審判をしてほしいと電話がかかってくることがあります。

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